新年明けましておめでとうございます。
いよいよ東京オリンピック・パラリンピックイヤーの幕開けですね。
本年もどうぞよろしくお願いします。
さて、今年最初のお話はオリンピックとは全く関係ない、楽器(バイオリン族)の選び方についてです。
私はどちらかといえば選ばれる側にいますので、無意識に都合のいい話になるかもしれませんので、まあ、話半分で聞いてください。
皆さんは楽器を選ぶ時、どうしていますか?
楽器店に行って、予算に見合う楽器を見繕ってもらって、試奏して、店員さんや先生や友人などにアドバイスを貰いながら良さそうなものを選ぶ・・・
こういった感じだと思いますが、その中で一番重要で見落としてはならない事があると私は思っています。
それは 自己満足度 です。
完全に満足の行く楽器を手に入れることは不可能ではあるでしょうが、楽器を選ぶ前にそれがどのくらいまで満たされるべきかをしっかり考えておいたほうが良いと思います。
店員さんや友人、先生に勧められたとしても、自分が満足出来ないものは、後悔することも多くなると思います。
そして、後悔するとどうなるかと言うと、返品や買い替えたくなるものですし、ひどい場合は演奏するのも嫌になってやめてしまうかもしれません。
それは私のような売る側の者としても嬉しくない事態です。
極端な話、売る側としては世に出てしまえば、楽器を誰がどの様に扱おうが知ったこっちゃない話ではありますが、やはり時間をかけて製作した楽器は、長く大事に使用してもらいたいものなのです。(返品は経済的にも避けたいですし。)
なので、私はお客様が楽器を選ぶ時に強く勧めることをしません。
正直、セールストークが苦手と言うこともありますが、短絡的に儲かれば良いとも思っていませんので、なるべくお客様が必要とする理由や大事な点を聞き出した上で、提案するように心がけています。
ということで楽器を選ぶ時に最も重要なことは、
自分が最も満足する必要があることを自覚し、満足できる楽器がないなら買わない
ことだと思います。
安いものなら諦めもつくかもしれませんが、それでもバイオリンは安くて数万円しますから、決して安い買い物とは言えないと思います。
その上で、最も自分を満足させてくれる楽器を選ぶわけですが、完全に満足のいく楽器はそうそう出会えませんので、どこかで妥協します。
そのように大多数の方が妥協しなければならなくなる大きな原因の一つが「価格」です。
楽器選びにはいろいろな要素があると思いますが、価格は判断材料のうちでもかなり重要な項目です。
では、楽器は価格によって何が違うのか。
次回は「楽器の価格」について詳しく見ていきたいと思います。