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Laboratorioと​Liuteria

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 LaboratorioLiuteria。イタリア語です。読みは「ラボラトリオ」と「リィゥテリア(リューテリア)」。イタリア語は、ほぼ日本語で言うところのローマ字読みをします。ローマはイタリアにありますし。

 

では、意味するところは?

 

 「ラボ」という言葉は英語でも聞いたことがある人がいるかもしれません。そう、「研究室」の意味があります。イタリア語では「工房」も意味します。(正確にはLaboratorio Artigianale「工芸工房」の略です。)クレモナではみんな工房の事を「ラボ」と呼んでいます。イタリアの弦楽器製作者が着る作業着はエプロンではなく白衣ですので、研究室と工房は同じ認識なのでしょう。

 

 Liuteriaは弦楽器製作技術の事を指します。その語源は「リュートを作る技術」の事を指します。昔はバイオリンよりもリュートの方が歴史が古く、先に作られていました。その後リュート製作家がバイオリンを作り出したので、バイオリンを作る場合もLiuteriaのまま残ったようです。

 弦楽器製作家の事はLiutaio(リュータイオ)と言います。英語やフランス語でも弦楽器製作家の事をluthierと言うことがありますが、イタリア語が元になっています。(Violin Makerの方が一般的ですが。)

 

 このブログでは私がイタリア留学中や帰国してから身に着けた、技術・知識そして研究したことを綴っていきたいと思っています。そこで「研究室」という意味もあるLaboratorioを使って、「Il Laboratorio di Liuteria(本来は弦楽器製作工房ですが、直訳的に弦楽器製作技術研究室)」という題名にしました。なかなか皆さんが知ることの無い技術の事などをお伝えできればと思っています。